ISOの取り組み

 

2024年の振り返りと2025年の課題

 

2025年05月21日

株式会社ビッドシステム

代表取締役 谷 径史

●2024年の振り返り

 私たちがISOに関しての取り組みを開始してから、25年が経ちました。
 ビッドシステムにとってのISOは、当社が株式会社に改組するにあたり、お客様にソフトウェアを提供する基本的な仕組みを社内に構築していくためのガイドラインでした。
 ISOについての取り組みを進めるなかで、品質について様々なことを学ぶことができました。
 その結果として、現在のビッドシステムがあるといえます。
 できることもあり、できないこともありましたし、ビッドシステムにとって有効なこともあり、あまり参考にならないこともありました。いずれにせよ、これまでそれなりにやってきたというのが実感としてあります。
 ビッドシステムのビジネスモデルの特徴の一つは、お客様との共同での開発だということです。
 これは、「ビッドシステム」という社名のもとになった「brain independent devison」(お客様の開発チーム内にあり、そのなかでの独立した集団)という考え方に基づくものです。
 もう一つの特徴は、先に案件があり、その案件を行うために能力のある社員を集めるというのではなく、先に社員がいて、その社員が担当できる案件を請け負っていくというものです。これは当たり前のことではありますが、年々この意味合いが強くなってきたように思います。
 ビッドシステムの考え方については、昨年の「2023年の振り返り+今後の5年の課題」にも記述しましたので、とくに追加変更はありません。

●品質目標の達成状況

品質目標の達成状況をまとめると、次のようになります。

  • 開発体制の整理では、パートの増員やリモートワークの定着が進みました。パートの増員について一度は実施されましたが、定着はできませんでした。但し、社員ひとり一人に対する業務の負荷増大は現時点ではそれほど発生していません。
  • 社員の能力向上については、個々の経験の蓄積が進んでいるものの、数値での評価が難しいです。ISO理解度テストを実施しました。また自己研鑽用の書籍の購入もなされました。パート社員の重要性が確認されました。業務の再配置も進んでいます。
  • 生産性の向上と社会的貢献に関しては、社員能力の組織化が進み、安定した体制が整ってきています。能力向上委員会の活動も定着化し、集団的な取り組みが活発になっています。
  • ソフトウェアの整理は着手段階で、今後の課題として資産の再整理や引継ぎの準備を進める必要があります。社内イントラの新バージョンの開発が進みました。
  • 5Sの推進では、配置替えが実施され、ある程度は進みました。しかし不要になったパソコンの処分など、後回しにされているものもあります。

 全体的に、組織の強化や業務の最適化が進んでおり、特にリモートワークの定着や業務の再配置が成果として表れています。今後はソフトウェアの整理や長期的な人員の配置をどうするかなどが課題となります。これまでの取り組みの流れを維持しつつ、さらなる改善を進めることで、より良い成果につながるでしょう。

●外部環境の変化に対してのビッドシステムの取り組み

 ビッドシステムは、外部環境の変化に対応するため、以下の点に注力します。
 まず、AIの活用を積極的に進めます。取り扱うデータには細心の注意を払いながら、活用できる分野を広げていくことを目指します。
 次に、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進です。「目的から考える」という視点を持ち、自身のみならず、当社の顧客がDXを円滑に進められるよう支援していきます。
 さらに、中長期的な視点を重視します。ビッドシステムが関わる業務ソフトウェアの需要は今後確実に増加すると考えられます。そのため、あくまでも既存の顧客との関係を大切にしながら、丁寧な開発を進めていくことが重要になります。

●継続して取り込むべき重点課題

〇 開発体制の整理
  • リモートワークの環境整備
〇社員の能力向上
  • スキルアップの推進(各自で目標技術の修得を実現)
  • 開発環境の一層の整備
  • 業務の再配置
〇 生産性の向上、付加価値の一層の拡大による顧客利益への貢献・社会的貢献の推進
  • 社員の能力向上を基礎に、その能力を組織化(「協力」の体制)
  • 将来にわたり安定的な体制づくり(顧客との協力・協業関係の強化)
〇 ソフトウェアの整理
  • これまでの資産の再整理、資料の整理・活用
〇 当面の課題として
  • 5S
    ・いらないものの整理
    ・いるものの整頓
  • 「倉庫」の整理
  • 過去の案件のメンテナンス環境の整理

2025年は、これらを重点的に取り組み、実現していくこととします。
そして何よりも、お客様と協力し、目的をよく考え、丁寧に開発をすすめていくようにしましょう。

以上